取り組む企業が増えている「ケージフリー鶏卵」とは?

ケージフリー鶏卵のイメージ

ケージフリー鶏卵とは、平飼い、放牧卵など、雌鶏をケージに閉じ込めない飼育方法で育てられた卵です。ケージ飼育は羽を広げる、止まり木にとまるなどといった鶏の自然で本能的な動きを妨げ、鶏の心身の健康に大きな影響を及ぼします。

ケージ飼育の鶏卵ではなく、ケージフリー飼育生産の鶏卵のみを調達するという方針(政策)を掲げる企業が、欧米だけでも1,400社以上存在します。

その流れは確実に日本にも到達しており、この数年で日系企業でもアニマルウェルフェア政策、ケージフリー政策を掲げて、着実に取り組んでいる企業が増えています。
詳しくは、随時更新される「最新情報」をご覧ください。

アニマルウェルフェアの重要性と倫理

多くの人々が、食品生産のために飼育される動物の苦しみを最小限に抑えることが倫理的であると考えています。1960年代の英国において家畜に対する動物福祉の理念として提唱された「5つの自由」は、アニマルウェルフェアの指標として世界的に認められており、動物も人間と同様に痛みや苦しみを感じる能力があり、配慮を持って飼養するのが使う側である人間、企業の責任であると認識されています。

また近年では動物の一生が「生きる価値のある」ものになるように「5つの領域」というメンタルにポジティブに作用する経験を促すモデルも重要視されています。

アニマルウェルフェアと企業活動の結びつき、SDGsとの関連

アニマルウェルフェアと密接に関わる問題として、ワンヘルス・アプローチという考え方があります。動物から人へ、人から動物へ伝播可能な感染症(人獣共通感染症)は、すべての感染症のうち約半数を占めています。
また、抗菌薬の不適切な使用を背景とした人、動物、食品、環境等における薬剤耐性(AMR)を持つ細菌の出現が、国際社会で大きな課題となっています。人、動物、環境の健康(健全性)は互いに結びついており、分け隔てなく解決に向けて取り組む動きが世界的に広がっています。

こうした流れの中、国連SDGsゴール12には「つくる責任・つかう責任」が定められ、責任のある調達・消費について考えていくことが、企業活動において不可欠になりました。

企業が長期的成長を目指す上で重視すべき課題に対応できていれば、投資家からも企業価値毀損のリスクへの対応ができていると評価されます。アニマルウェルフェアに配慮した原料の調達、生産方式の採用は、人道的で、また環境的にも持続可能な調達であるとして、企業のESG指標の一つになっているのです。

お問い合わせ

ケージフリー鶏卵の調達アニマルウェルフェア政策についてもっとお知りになりたい企業のご担当者様は、右記のお問い合わせフォームまたはメールにてお気軽にご連絡ください。

また、AWCPは、アニマルウェルフェア/ケージフリー政策の策定に関心のある企業様を対象にしたコーポレート・ワーキング・グループという勉強会を、オンラインセミナー形式で不定期に開催しています。ご参加方法、詳細につきましてはお問い合わせください。

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