3月9日(月)、欧州の104の動物福祉団体の連盟である「Eurogroup for Animals」の初来日を機に、E-FFAW、AWCP、そして植木美希教授とともに、合同コラボセミナーを開催いたしました。欧州のアニマルウェルフェアの最前線で活動するカテリナ氏と共に、日本におけるアニマルウェルフェアの新たなスタンダードを議論する、貴重な機会となりました。

日本でも「エシカル消費」や「ESG投資」の文脈で語られることが増えたアニマルウェルフェア。しかし、その本質的な意義や、先行する欧州とのギャップ、そして日本独自の課題については、まだ深い議論が必要な段階です。


Eurogroup for Animalsからは、EUにおける最新の政策動向が共有されました。欧州では市民の8割以上がアニマルウェルフェアを重視しており、それが法規制を動かし、結果として企業の競争力を高めているという実態が語られました。


AWCPからは、日本の企業がアニマルウェルフェアを導入する際のハードルをどう乗り越えるか、具体的な生産者と企業を繋ぐプラットフォームの役割と日本企業の政策事例が紹介されました。


E-FFAWラウンドテーブルを運営するRead the Air事務局からは、日本の食品企業とNGO、アカデミアを繋ぐE-FFAWの活動内容と、日本市場が直面している「現実的な課題」が示されました 。使用状況の把握やアニマルウェルフェアポリシーの策定、調達チームへの教育など、具体的なロードマップが提示されました 。


植木美希教授からは、科学的な根拠と倫理的な視点から、示唆に富むプレゼンテーションが行われました。日本の畜産業の現状を踏まえつつ、国際基準に追いつくための具体的なステップと、教育の重要性について深い洞察をいただきました。


後半のパネルディスカッションでは、4者の登壇者が一堂に会し、会場からの鋭い質問も交えて議論が深まりました。
特に印象的だったのは、「コストから投資へのマインドセットの転換」というトピックです。アニマルウェルフェアへの配慮は、短期的にはコスト増に見えるかもしれません。しかし、長期的には感染症リスクの低減や、グローバル市場での信頼獲得、そして持続可能な食料システムへの「投資」であるという結論に、登壇者全員が改めて確認し合いました。


登壇者の皆様、そしてご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。 この日生まれた対話が、具体的なアクションとなって日本の各地域、各企業へと広がっていくことを確信しています。
私たちはこれからも、動物、人間、そして地球が共に健やかである未来を目指して活動を続けてまいります。