鹿児島県の「お多福たまご」は、卵づくりの新しい可能性を切り開く、革新的な生産者です。今年、私たちは農場を訪問させていただきmその独自の哲学と持続可能なアプローチに感銘を受けました。
自然の中で育つ鶏たち
お多福たまごの農場は、単なる卵の生産施設ではありません。ここでは、鶏たちが本来の姿で暮らせる環境づくりに徹底的にこだわっています。完全放牧で鶏たちは森の中でほぼ自然な状態で育てられています。
こだわりの有機飼育
飼育方法は徹底的にオーガニックにこだわっています:
- 抗生物質や抗菌剤を使用しない
- 法定ワクチンも使わない
- 国際有機基準の餌を与える
- 森林農法(アグロフォレストリー)を実践
国際的な評価
今年、お多福たまごの取り組みは国際的にも高く評価されました。イギリスの家畜のアニマルウェルフェアを促進する団体Compassion World Farming(CIWF)から、埼玉県のナチュラファームと共に「Good Egg Award」を受賞。パリでの授賞式にも参加し、その革新的なアプローチを世界に示しました。
地球にやさしい農業
「より自然に、よりオーガニックに」というテーマを体現する農法は、地球再生型農業(リジェネラティブ農業)の先駆者です。自然の生態系と調和し、環境を修復しながら卵を生産するというアプローチは、持続可能な農業の未来を示唆しています。
味わいの秘密
季節の野菜をふんだんに使った霧島市のレストラン「モリーノ」での試食では、その卵の素晴らしさを実感しました。薄いレモンイエローの黄身は、ほんのり甘く、鶏たちの健康的な環境が生み出す驚くべき味わいでした。
おわりに
お多福たまごは、卵の生産を超えて、自然との共生、動物福祉、持続可能な農業の可能性を追求しています。彼らの取り組みは、私たちの食と農業の未来に希望を与えてくれます。
鶏たちが森の中で自由に暮らし、健やかに育つ。そんな理想的な農場の姿を、お多福たまごは実現しているのです。