国際市場に拡大するためのツールとしてのニーズが高まる国際認証
アニマルウェルフェアと持続可能な畜産に対する関心が高まる中、11月6日(水)に、Humane Farm Animal Care (HFAC)が運営する国際認証”Certified Humane“とアニマルウェルフェア・コーポレート・パートナーズ (AWCP)は日本市場向け初のウェビナーを共同で開催しました。「国際認証によるブランド認知度の向上とアニマルウェルフェア」と題された本ウェビナーには、お忙しい中にもかかわらず大手小売業、畜産業界、流通業者また研究者、コンサルティングファームなどからご参加をいただき、昨今の国際認証に関するニーズの高まりを感じました。
ウェビナーの登壇者はブラジル連邦リオグランデ・ド・スル大学のロザンジェラ・ポレット教授と、HFACからグローバル・プログラム・ディレクター、ルイス・マッツォン氏です。今回は日本に拡大したいケージフリー鶏卵認証に焦点を当て、国際認証の意義と実践的な取得プロセスについて説明が行われました。
ポレット教授は獣医学、神経生理学、行動学、家畜福祉の専門家として、2005年からCertified Humaneのプログラムに携わってきた経験を持ち、成功するケージフリー鶏卵は、アニマルウェルフェアが担保されてこそであるという点を強調し、鶏の免疫と生産性の関係を指摘しました。一方、マッツォン氏は経営と法務のバックグラウンドを活かし、2016年にブラジルでCertified Humaneの現地法人を設立した方で、アメリカ大陸で普及しているCertified Humane認証が、どれだけアジア市場また国際貿易に必要であるかを説明し、両者の知見は日本市場における認証普及に大きな示唆を与えるものとなりました。
特筆すべきは、このウェビナーが単なる情報提供の場に留まらず、生産者と購買者の対話の機会としても機能した点です。参加企業の中には、すでに持続可能な畜産物の調達に関心を示している大手企業も含まれており、今後の具体的なビジネス展開につながる可能性を感じさせる内容となりました。
国際認証の取得は、生産者にとって新たな挑戦となりますが、実際に日本でもすでにこの高い基準に達している生産者は複数存在します。今後、Certified Humane認証の取得を目指す生産者が増加することで、日本のケージフリー鶏卵市場が活性化するだけでなく、ケージフリー生産の水準が向上することが期待されます。また取得された事業者には、自社の差別化がはかれるでしょう。
認証に関するお問い合わせ先
AWCPはCertified Humane認証の事務局です。今後認証の取得、更なるフォローアップのご質問について英語、日本語でお尋ねになりたい方、それぞれ下記のアドレスにご連絡ください。
日本語でのお問い合わせ:Certified Humane認証 (日本事務局)
AWCP: corporate@awcpj.org
英語でのお問い合わせ: Certified Humane認証本部
ルイス・マッツオン氏: luiz@certifiedhumane.org
ロザンジェラ・ポレット博士: comite@certifiedhumane.org