アニマルウェルフェアを重視した日本のケージフリー養鶏が国際的に評価されました
2024年10月21日(月)にイギリスのアニマルウェルフェア団体 Compassion in World Farming(コンパッション・イン・ワールド・ファーミング、以下、CIWF)は、、パリで「グッド・ファーム・アニマル・ウェルフェア・アワード」を開催しました。このアワードは、畜産動物の福祉向上及び持続可能で自然に優しい食品生産に積極的に取り組む企業を表彰するもので、今年は15カ国以上から49社が受賞しました。
日本からは「自然放牧場お多福たまご」とナチュラファームの「ナチュラファーム 平飼いたまご」および「ecocco」が、「グッドエッグアワード」に選ばれました。
CIWFのグローバルフードビジネスチームと私どもAWCPはパートナーを組んでおり、これまでAWCPから強い推薦をさせていただき、2022年に旬楽膳、2023年にセカンドアローと静岡県の「あさぎり宝山ファーム」がケージフリーの鶏卵、宮本養鶏が「なごみたまご」で同賞を受賞しています。
◼️受賞企業の紹介
・「自然放牧場お多福たまご(ウェブサイト)
「自然放牧場お多福たまご」は、倫理的かつ持続可能な養鶏に尽力し、日本の卵業界に新たな基準を築いています。創業以来、鶏の福祉を最優先に考え、高品質の放し飼い卵の生産を行っています。広々とした自然環境で鶏が自由に動き回れる豊かな飼育環境を提供しています。
代表 福重智寛氏コメント
「グッドエッグアワードを受賞でき、大変光栄です。私たちは365日、放し飼いの環境で鶏を育て、季節ごとの自然の中で自由に動き回らせています。これからも自然と調和した鶏の飼育を進めていきたいと考えています」
・ナチュラファーム (ウェブサイト)
「ナチュラファーム」は、2006年にアジアで初めてエイビアリーシステムを導入。その成果によりグッドエッグアワードを受賞しました。2007年からは「ecocco」を販売を開始し、2021年には「ナチュラファーム 平飼いたまご」を広めるなど、ケージフリー養鶏の普及を進めています。また、鶏のくちばし切除を行わず、鶏が自然な行動ができる環境を整えています。現在は約3万羽をケージフリーで飼育しており、2029年までに6万羽に増やす計画です。
なお、今回、ナチュラファームの「グッドエッグアワード」への申請を、アニマルウェルフェア・コーポレート・パートナーズ(AWCP)がサポートさせていただきました。
代表取締役 一柳憲隆氏コメント
「日本の卵生産者としてグッドエッグアワードを受賞できたことを誇りに思います。これからもケージフリーの卵をより多くの消費者に届けていきたいと考えています」
◼️CIWF グローバルフードビジネスディレクター Dr. Tracey Jones コメント
今年の受賞企業によって恩恵を受ける動物の数や、対象となる地域や種の多様性は、本当に驚くべきものです。インド、日本、中国、タイ、ニュージーランド、そしてブラジル、チリ、米国に至るまで、世界各国の企業がこの取り組みに参加しており、CIWFの発信するポジティブな変化を促すメッセージが、世界中に広がっていることが明示されています。すべての受賞者に心からの祝意を表します。
また今回の受賞企業は、アニマルウェルウェアを重視しながらも、成功するビジネスモデルを築けることを実証しています。ケージは工場式畜産の象徴ですが、多くの企業がそのシステムを廃止し、より良い未来へ向けた道を切り開いている姿は非常に感動的です。真の持続可能な未来の食料システムを作り上げるためには、今こそ立法者がこの模範的な取り組みに続くべきだと考えます。
アニマルウェルフェア・コーポレート・パートナーズ(AWCP)から提供させていただきました。
「CIWFのグッドエッグアワードは、アニマルウェルウェアにおいて歴史と信頼のある賞で、受賞企業の評判を高め、地域でのケージフリー推進のリーダーとしての地位を確立します。日本での受賞者が増えていることは、国内でのアニマルウェルウェアへの関心が確実に高まっている証拠です。」(代表理事 上原まほ )
CIWFのプレスリリースはこちらから