日本養鶏協会が2024年6月28日にアニマルウェルフェアに関する基本方針を設け、発表しました。昨年発出された農水省の飼養管理指針に続き、日本でアニマルウェルフェア(AW)を推進する大きな最初の一歩となります。https://www.jpa.or.jp/news/general/nikkei/2024/20240709_01.pdf

一方、同協会は「バタリーケージを含めた様々な飼育環境の下で可能なAWを推進していくことが、わが国鶏卵産業の進むべき道」とし、推奨する最低面積は一羽430㎠以上と明示しています。この面積は依然としてB5サイズ用紙と同等の面積です。また、指摘している高温多湿の気候は、感染症の面のリスクもあります。飼育には余裕を持った面積を提供し、過密飼育を回避するスペースを設けるべきでしょう。この点に関しては、農水省指針では最低飼養スペースに数値を出していないため、飼養スペースの改善を進めたい生産者にも指針がなく難しい点であると考えますが、欧米、東アジアの動向は民間主導でケージフリーに完全転換、あるいは拡大させようという流れです。

「長期的に見て大方の羽数でスペースの改善が進んでいくことを期待する」としているので、今後の農水省指針、日本養鶏協会の変化があると期待し、動向を追従していきたいと思います。