6月26日、中国山西省太原市にて「2024年ケージフリー鶏卵技術研究(山西)フォーラム」が開催されました。山西省現代農業養鶏産業技術システム、山西農業大学畜産学部、畜産学部が主催する当フォーラムには、全国から合計160名余りの採卵鶏の飼育と動物福祉分野の専門家、学者、業界関係者が参加しました。
今回のテーマは、現代のケージフリー鶏卵の飼育技術と持続可能な発展についての議論に集中し、国内外から20名近くのゲストが登壇しました。四川農業大学、東北農業大学、広東海洋大学農業大学、その他の大学や機関、企業が講演を行い、最新の飼育管理実践、技術革新、市場動向を共有し、採卵鶏の福祉を改善する方法について議論しました。アニマルウェルフェア・コーポレート・パートナーズにも登壇の機会をいただき、日本におけるアニマルウェルフェアとケージフリーの動向について発表させていただきました。

主催者である山西農業大学畜産学部副学部長の宋賢儀氏は開会式で、「ケージフリー飼育の定義はまだ精緻化の段階にあるが、業界は一貫した基準を示している」と述べました。
ケージフリー採卵鶏の飼育に必要な情報を収集し、業界の健全な発展を促進・改善する方法について議論が行われ、最新のケージフリー飼育設備や技術が報告され、大きな注目が寄せられました。
このフォーラムを通じて、参加者は貴重な業界情報と経験を共有しただけでなく、世界のケージフリー採卵鶏の最新動向と今後の発展の方向性について深い理解を得ることができました。また、同じ方向性を共有する産学官民の交流と協力は、業界にさらなる革新と発展の機会をもたらすと考えられます。フォーラムの最後には、アニマルウェルフェアとケージフリー採卵鶏の発展を提唱し、福祉を向上させることを目的に、ケージフリー鶏卵の同盟が設立されました。


鶏卵最大生産国である中国でも日本同様、アニマルウェルフェアやケージフリーの潮流が高まっており、今まさにスタート地点に共に立っていることが感じられるフォーラムでした。ケージフリー化を推し進めるための技術面、飼育方法に対する透明性、認証制度、一般に向けての認識向上、価格面など中国においてもさまざまな課題がある中、解決に向けて関係企業・団体・専門家が協働していく姿勢を確認することができ、今後の中国におけるケージフリーの推進に期待が高まります。これを機に、アニマルウェルフェア・コーポレート・パートナーズとしても中国と日本がケージフリー動向においてお互いにサポートし学び合えるよう協働していきたいと考えます。